宅建士の就職先

宅建士が活躍する就職先

 

試験勉強をした方ならお分かりかと思いますが、
宅建士にしか出来ない、独占業務というものがあります。

 

 

@重要事項説明書面の内容の説明
A重要事項説明書面への記名と押印
B37条書面(契約書面)への記名と押印

 

この3つが独占業務なわけですが、
これらの業務が発生する職種というのは、

 

不動産の売買、売買の代理、媒介、
そして不動産の賃貸仲介を行う会社です。

 

 

不動産の売買を行う会社

 

 

不動産の売買を行う会社というのは、

 

建物を新築して販売する会社
・中古の不動産を仕入れて転売する会社

 

この2種類が主ですが、

 

一言に新築といっても、
戸建、アパート、分譲マンション等、
取り扱う不動産の得意分野があります。

 

一般消費者向けの戸建てを
メインにしている会社もあれば、
地主や投資家向けの収益不動産を
メインにしている会社もあるわけです。

 

新築して販売する会社には、
・ディベロッパー
・ハウスメーカーなどの建築会社
・大手の不動産会社
・アパート建築会社
・住居や投資用のマンションを販売する会社
などがあります。

 

また、中古の不動産を転売する会社は、

 

リフォームして価値を上げることであったり、
安く仕入れる交渉力やルートがあったりと、
こちらもその会社によっての得意分野があります。

 

新聞広告等で「現金買取します!」
と謳っている会社はこのタイプです。

 

また、建築会社やリフォーム会社が
中古住宅を仕入れて、キレイにリフォーム
して再販する場合も良く見かけます。

 

あとは、「競売」という公的な競りによって
不動産を相場より安く仕入れ、
利益を載せて再販する会社もあります。

 

不動産売買の代理、媒介を行う会社

 

 

不動産売買の代理や媒介は、
不動産を売りたい人の手助けをし、
売れた代金の数%を手数料としてもらう会社です。

 

手数料の速算式は以下の通りです。
・200万円以下の金額 
 →(代金額×5%)×1.08
・200万円を超え400万円以下の金額
 →(代金額×4%+2万円)×1.08
・400万円を超える金額
 →(代金額×3%+6万円)×1.08

 

不動産売買の媒介を売主とした場合、
自社で買主を見つけると売主と買主の
それぞれから仲介手数料が貰えます。
(これを業界用語で両手と言います。)
一億円の不動産を両手仲介出来れば、
最大で660万9千6百円の手数料が貰えるのです。

 

このタイプの会社は歩合給を多く出す
会社が多いので、トップ営業マンになれば、
年収1,000万円越えという人も良く耳にします。

 

このタイプの会社も、戸建を得意とする会社、
マンションを得意とする会社、
投資用不動産を得意とする会社など、
その会社によって得意分野がある事が多いです。

 

いわゆる不動産会社の営業マンというと、
このタイプの会社の営業マンの事を言い、
高収入を夢見て、多くの人は
この売買営業になりたがります。

 

 

不動産の賃貸仲介を行う会社

 

 

こちらは一人暮らしをしたことのある方でしたら
すぐにイメージが湧くと思います。

 

大家さんの代わりに広告を出したり、
お部屋の案内等をしてあげて、
入居者さんを決めてあげる会社です。

 

そして、無事契約すれば、
仲介手数料として、
家賃1ヶ月分を頂くわけです。

 

このタイプの会社は、
客付(仲介)をメインにする会社、
自社で物件を管理していて、
その管理物件を主に紹介する会社、
自社商品であるアパート等を地主さん等に
建築してもらい、その物件を管理、
さらに客付までする会社、
とその会社によって様々です。

 

客付(仲介)に力を入れている会社、
管理に力を入れている会社、
とそれぞれ力を入れているところが
違ったりするわけです。

 

自分に合った会社を選ぶ

 

一口に不動産会社と言っても、
その会社によって力を入れている
業務が必ずあるはずです。

 

もしもあなたが、
自分のやりたい業務が決まっているなら、
その業務に力を入れている会社、
その業務に強い会社を選ぶといいです。

 

しかし、どの会社も上記の業務のうちの
いくつかを行なっているので、
表面的にはわかりづらい場合があります。

 

ですから、どの業務に力を入れている
会社なのか見定める事が重要です。

 

その会社のウェブサイトや口コミなどで、
どんな会社かしっかり確認することをおすすめします。

 

希望の会社を探す

 

 

不動産会社の種類をまとめておきますので、
希望の会社を探すヒントにして下さいね。

 

「新築販売系」
・開発業者(ディべロッパー)
・新築戸建て住宅販売
・新築マンション(居住用)販売
・新築マンション(投資用)販売
・新築アパート建築

 

「中古販売系」
・中古不動産をリフォームして売る
・早く売りたい人等から、安く仕入れて売る
・競売や公売で安く仕入れて再販する

 

「仲介系」
・売りたい人と買いたい人をつなぐ
・貸したい人と借りたい人をつなぐ
・アパートやテナントの管理

 

「その他」
・高齢者住宅専門
・シェアハウス専門
・テナント、ビル専門
・民泊代行

 

他にも、保険会社や金融機関等でも
宅建士の需要はあると言われていますが、
宅建士の独占業務はあくまでも、

 

@重要事項説明書面の内容の説明
A重要事項説明書面への記名と押印
B37条書面(契約書面)への記名と押印

 

の3つであり、金融機関や保険会社は
この3つをメインで行う会社ではありません。
「宅建士の知識があればより良い」
という程度に考えていいと思います。

 

以上が、宅建士の就職先についてでした。


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